オールラウンド渡辺です。
今日明日は通常授業のない日ですが、津高の中間テストが月曜から始まるため、朝から津高生を対象に直前テスト対策です。
英語は
・全否定と部分否定の見分け方(noやnotの後の部分が否定される)
・「それ」と訳す場合oneとitの使い分け(oneは同種のもの、itは唯一無二の「まさにそれ」)
・無生物主語のときのenable&preventの自然な訳し方
数学は
・3次関数の極大値のx座標が1となるための条件
・log2の3(←2は小さい数字)×log3の8(←3は小さい数字)のように一見値が分からない対数の計算方法
古典は
・(古文)前回の投稿と同じ内容
・(漢文)全否定と部分否定の見分け方、使役、反語
などを解説しました。
今回はこれまでよりも塾でのアウトプットテストの回数をさらに増やしているので、テスト本番でいつも以上に「問題が解ける!」という快感を得ていただけることを期待しつつ、ここからテスト最終日の金曜まで残りできるサポートを全力で行いたいと思います。
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今週は受験生の数学で、桁の大きな数字の計算で苦戦している生徒が数人いたので、「データの分析」や「確率」、「図形の性質」など計算が多い単元で計算を楽にかつミスを最小限にする方法を解説いたしました。
たとえば、
1/80{20(24+16×16)+60(28+12×12)}-13×13
といった計算をするとき、普通に計算すると
1/80{20(24+256)+60(28+144)}-169
=1/80{20(280)+60(172)}-169
=1/80{5600+10320}-169
=15920/80-169
=199-169
=30
と答えが導けますが、この手順は限られた時間かつ緊張した精神状態では計算間違いをしやすい手順と言えます。
(実際にこの手順では、時間制限もなく、かつ緊張していない受験生ですらミスをしてしまいました)
こういう計算は算数なので小中学校のときに鍛えられる方もいるかと思いますが、できるだけ数字を小さい形に維持したまま計算するのが、ミスを防いだり計算を速くするためのコツになります。
上の式ですと、イメージ的には下記のような作業を行います。
1/80{20(24+16×16)+60(28+12×12)}-13×13
=1/80[20{(2×2×2×3)+(2×2×2×2×2×2×2×2)}+60{(2×2×7)+(2×2×3×2×2×3)}]-13×13
↑
素因数分解をする!
=1/80[20×8{3+(2×2×2×2×2)}+60×4{7+(3×2×2×3)}]-13×13
↑
共通因数をくくりだす!
=1/80{20×8(3+32)+60×4(7+36)}-13×13
=1/80(20×8×35+60×4×43)-13×13
=1/80(20×2×2×2×5×7+20×3×2×2×43)-13×13
↑
必要に応じた素因数分解をする!
=1/80{80(2×5×7+3×43)}-13×13
↑
共通因数をくくりだす!
=(2×5×7+3×43)-13×13
=70+129-169
=199-169
=30
一見すると計算量や記述量が増えているような気がするかも知れませんが、実際にはこれをそのままキレイに記述するわけではなくあくまで余白で計算するだけですので、最初の手順と違って5ケタの計算をすることもなく(複雑な計算は13×13のみ)、その分だけミスも防ぎやすくなります。
もう一つ他の例を挙げてみます。
√(a+28)×12a×16 ←(a+21)×12a×16に「ルート(平方根)」をつけた式です。
これも普通に計算すると、
=√192×(aの2乗)+5376a
となり、ルートの外に出せる共通因数のペアを探す計算が複雑になりますので、先ほどと同様の「数字を極力小さいままで」パターンで作業を行う方がスムーズに計算ができるようになります。
√(a+28)×12a×16
=√(a+28)×2×2×3×a×2×2×2×2
↑
「2×2」というペアが3つできる(ルートの外に出せる)!
=2×2×2√(a+28)×3×a
=8√3a(a+28)
とすると、先ほどのような「192と5376の共通因数」である64を必死に探さなくても、スグに必要な作業がより正確に出せるようになります。
小中学校で算数(計算)が苦手だったせいで、実は数学の力があるにもかかわらず最後の計算作業で凡ミスをしたり時間がかかってしまったりし、その結果成績が振るわず「自分は数学が苦手だ」と勘違いしてしまうという「勿体ない」ケースが全学年を通してチラホラみられるので、このように基本に立ち返った「計算の練習」もサポートすることで数学への苦手意識を払拭させていきたいと思います。