オールラウンド渡辺です。
いよいよ1校を残し、ほとんどの高校で夏休みが終わりました。
これまでたくさんの試行錯誤を経て塾生の成績向上や学習習慣の改善に貢献するためのアイディアをブラッシュアップさせてきましたが、今年の高3生は総じて夏休みを有意義に活用できたと思います。
英語(単語・文法)、古文(単語・文法)、数学(公式)、漢文(文法)など、実践演習をする前に最低限身につけておいてほしい基礎レベルの演習をほとんど全員が1周~3周やってきたので、9月から少しずつ過去問等の実践演習へ入っていけると思います。
I君は入塾当初は三重大学を志望していましたが、基礎力がついて自信もつき始め、志望校の照準を神戸大学に自分から上げました。
(学部的には北海道大・九州大・名古屋大・筑波大と同レベル)
この調子で頑張れば十分合格圏内だと思うので、引き続き安全圏に入るべく必要なサポートをしていきたいと思います。
勉強をできるだけ避けながら受験を乗り越えようとする受験生は、基礎を飛ばして過去問などの実践演習だけで何とか乗りきろうとしますが、解説を読んでも理解できない状態で実践演習を積み重ねるのは非常に負担も大きく得られるものが少ないです。
長期戦である受験においては、「急がば回れ」の精神で焦らず基礎を身につけ、解説の内容をほとんど自身で理解できるようにすることが成績アップに欠かせません。
オールラウンドでは何よりもまずそこを達成できるように、丁寧にサポートしていきます。
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浪人生たちは、ペースを落とさずにコツコツと力をつけていっていますが、いよいよ9月に入るので、もう少し力を入れてもよい期間に入ってきたのではないかと感じています。
特にT君には昨日、僕が受験生時代に予備校の京大文系クラスで勉強していたときのことを話しました。
あくまで僕の印象ですが、京大など国公立へ行ったクラスメートは社会や理科に比べ英数国(論理的思考)が強く、単なる暗記科目の勉強にはあまり時間を割いていない傾向にあり、一方結局目標より入りやすい私立へ行ったクラスメートの多くが社会や理科だけ突出して得意だったりそういった暗記科目によく時間をかけている印象でした。
そういう経験の上でT君を見ていると、国公立を目指そうと英語や国語や数学に力を入れている割には、やや社会に時間をかけすぎているように見えたので、上の僕自身の経験を伝え、
「暗記科目のインプットに力を入れているときというのは本人にとっても周りからみても頑張ってるように映るので心地良くなってつい没頭しがちになるけど、現代文しかり英作文しかり数学しかり、いま一歩論理的思考が及んでいない現状を考えると、社会にあてる時間比率をもう少し下げ(実績はできるだけ維持できるように工夫しつつ)、論理的思考を鍛える作業にもう少し時間をつくった方がよいと思う」
とアドバイスをしました。
あくまで僕が客観的にみてそう感じただけなので本人に改めて返事をきくと、やはり本人としても気楽な暗記作業に逃げている感はあったようで、少し気を引き締め直していました。
あらためて論理的思考の比重を増やした「9月のスケジュール表」を一緒に作成したので、9月からの力のつき具合を丁寧に管理していきたいと思います。
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今日は
浪人生の現代文、数学、
高3生の英作文、数学、
高1生の英語、数学
を扱いました。
現代文は
・対比の言葉の正確なグループ分けの方法
数学は、
・確率(条件付き確率、反復試行の確率)
・指数対数
・数列(格子点、部分分数分解型数列、シグマの定義)
英語は
・助動詞+have pp
・品詞と節
・比較級thanの直後の名詞の注意点
などを解説しました。
現代文の「対比の言葉の正確なグループ分けの方法」ですが、今日T君から
「文章のいろんなところに『遠近法・逆遠近法』や『受動性・能動性』といったような対比の言葉があったのは分かったが、この文章でたとえば『遠近法』が『受動性』と同じグループなのか、それとも『遠近法』は『能動性』と同じグループなのかといったグループ分けができないので、どうすればよいか」
と質問がありました。
もちろん、文中で出てくる「措定」や「標榜」といった単語の意味を正確に捉えきれていないのも彼が読解に自信をもてない理由の一つと言えるので、英単語や古文単語と同様に現代文の単語力をつけるため、昨年に渡した現代文重要語の単語帳を勉強するようにというアドバイスもしましたが、今回のグループ分けはそこまで単語力がなくても十分に対応できるものなので、そのコツ(というよりは、ただ僕が行っている方法ですが)を、テクニックの一つとして今回解説しました。
まず、それぞれの対比言葉があれば、それらごとに対比記号をつけます。
例えば、
『遠近法』と『逆遠近法』にはAとBを、
『受動性』と『能動性』にはアとイを、
『知識』と『感覚』にはXとYを、
といったように、とりあえず対比言葉ごとに記号をつけます。
そして、文章を読み進めていくうちにたとえば「アとA」が同じグループだなと思えば
『ア』の横に『A』、
『イ』の横に『B』
を書き込みます。
(さらに読み進めてもし矛盾を感じたら、『AとB』を入れ換える)
もし途中で『筆者の主張』とその対比が掴めたら、これまでとりあえずAB等で分けていた言葉の横にそれぞれ『+』と『-』を入れます。
(当然、『+』は『筆者の主張』のグループにします)
そして今後も矛盾を感じるごとに矛盾グループの入れ換えを繰り返し、最終的に違和感なく全文が読めるようにグループ分けができれば、「対比言葉群の正確なグループ分け」の完成です。
一見途方もない作業のように見えるかも知れませんが、特に硬い評論文の場合この「グループ分け」が正確にできていないと そもそも文章がよく理解できなくなるので、確実に高得点を獲得するためには必須の力となります。
難しく感じるかも知れませんが、作業をキチンと丁寧に繰り返していけば必ずこの力は身につくので、受験トップレベルの教材で少々ハードな指導ではありますが、しばらく彼の力を丁寧にサポートしていきたいと思います。